『麋研斎印存及び福盦印匯』は3冊に分けられる：
1.『麋研斎印存』冊
『麋研斎印存重集本』を基礎とし『麋研斎印存続集本』を補足とし合集したものである。
『麋研斎印存重集本』に記載されている王福廠氏が刻んだ閑章の語句印は200余方、
いずれも王福廠氏が長年にわたって旧青田石を収集し丹念に創作したもので、
その多くは多字印でありこれらの印章はその一生篆刻の代表作と言える。
多くの人は王福廠さんがこの印を作ったことを知っていて選んだ言葉を読んで朗らかに口にしたが、
これらの印の背後には創作の歴史的背景が悲しい昔のことであることに気づいた人は少ない。
2.『福盦印匯』冊
羅刹江民印稿、福盦印匯、精選拡大の3つの部分から構成されている。
『羅刹江民印稿』は王福廠氏が以前自分で編集したもので非常に珍しい。
忘情精舎所蔵の『羅刹江民印稿』の原譜1冊、各葉には一方、無拓辺金が印刷され、
王福廠氏の早年印作78方が掲載されている。
早年印作であるがその中には精品が多く他の出版物を見ていないものも多い。
本書は再編集し紙面を節約し表紙とスペクトルの首葉原大を除いて、
残りは原スペクトルの四葉綴りを1ページの図版とする。
『福盦印匯』冊の第2部「福盦印匯」部分は私たちが数百方の王福工場の元の拓印稿を収集し、
その中から本セットの『印石留真』冊に対応できる印拓を選出し計100余方である。
その中の風格は多様で、例えば元朱文、細朱文、古璽、漢白文など、特に数方元朱文印風の作品は、
非常に珍しい。
創作時間の幅も長い。
『福盦印匯』冊の第三部分は「精選拡大」部分であり上述の諸譜の代表的な精品印を選択し、
等比率の適切な拡大を行った。
鑑賞、学習に用いる。
3.『印石留真』冊
王福廠の100以上の原石を集めて撮影、製作したものです。
このうち前の部分の30余方は私たちが何人かの蔵家を募集して統一的に撮影したもので、
後ろの部分は3年余りの間に募集した写真資料をまとめたものです。